2017年11月15日、ニューヨークで開催されたクリスティーズのオークションで、アートオークション史上最高落札額が更新されました。落札額はなんと4億5030万ドル(約508億円)!!
作品はあのレオナルド・ダビンチの「サルバトール・ムンディ」です。
これまでの最高落札額は、パブロ・ピカソ「アルジェの女たち(バージョンO)」の1億7936万5000ドル(約215億円)でしたので、大幅更新となりました。
508億円と聞いて何か比較できるか考えたのですが、東京ドームの建設費(約350 億円)よりも高く、福岡ヤフオク!ドーム(約760億円)よりは安いという金額のようです。
この機会にアートオークション史上最高落札額トップ5を整理してみました。
2013年12月時点までのデータは宮津大輔『現代アート経済学』(光文社新書、2014)175頁の整理を参照し、2014年以降についてはArt Priceのレポートを参照して作成しています。
なお、『現代アート経済学』の時点では、フランシス・ベーコン「ルシアン・フロイドの三習作」が史上最高落札額でしたので、近年で本当にめまぐるしく順位が変動しています。
1位 4億5030万ドル
レオナルド・ダビンチ(1452-1519)「サルバトール・ムンディ」(1500頃)
2017年11月15日、クリスティーズ(ニューヨーク)
レオナルド・ダビンチ「サルバトール・ムンディ」(1500頃)
2位 1億7936万5000ドル
パブロ・ピカソ(1881-1973)「アルジェの女たち(バージョンO)」(1955)
2015年5月11日、クリスティーズ(ニューヨーク)
パブロ・ピカソ「アルジェの女たち(バージョンO)」(1955)
3位 1億7040万5000ドル
アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)「横たわる裸婦」(Nu couché )(1917-1918)
2015年11月9日、クリスティーズ(ニューヨーク)
アメデオ・モディリアーニ「横たわる裸婦」(Nu couché )(1917-1918)
4位 1億4240万ドル
フランシス・ベーコン(1909-1992) 「ルシアン・フロイドの三習作」(1969)
2013年11月12日、クリスティーズ(ニューヨーク)
フランシス・ベーコン「ルシアン・フロイドの三習作」(1969)
5位 1億4128万5000ドル
アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)「指差す男」(L'homme au doigt) (1947)
2015年5月11日、クリスティーズ(ニューヨーク)
アルベルト・ジャコメッティ「指差す男」(L'homme au doigt) (1947)
オークションハウスは、クリスティーズとサザビーズの二強だとよくいわれますが、史上最高落札額を整理してみると、すべてニューヨークのクリスティーズでした。クリスティーズ恐るべし。